型ができれば体がわかる

YouTubeでボクシングの元世界チャンピオン内山高志さんと元総合格闘家の大沢ケンジさんの対談を見ていたら、「構え方」でパンチが見やすくなったり見にくくなるという話をしていました。

それを聞いて「整体は型ができれば体が読めるようになる。」と習ったことを思い出しました。整体操法は観察が7割と言われ体の状態を把握することがとても大切です。

コース制で決められた時間だけ、部位だけを処置をする一般的な整体やマッサージと違って、改善に必要な箇所を見極めて施術をするため急所を探し出すからです。無駄なところに触らないから体の負担が少ないし、短い時間で効果的に体を変えることができます。

体を調べるのは視覚と触覚です。目で見て手で触れて体の異常を見つけます。その時に大切なのが「型=構え・フォーム」です。

型ができると無駄な力が抜けるので手の感覚が敏感になるから小さな異常を感じ取ることができるし、姿勢が良いと視野が広くなるからバランスの狂いが目に入ってきます。これは格闘技や絵を描くときも同じです。

体をゆるめるための技術はもちろん難しいけれど、原因を見つけるのはもっと難しい。体は一人一人みんな違うし、症状の原因もそれぞれに違います。腰が痛いと言われたから腰を、肩が痛いと言われたから肩を触っても体を変えることはできません。

先日いらしたお客様は膝、踵の痛みを訴えていました。ご本人は歩きすぎたのが原因かもしれないと思っているけれど踵に異常は感じられません。全体を観て一番気になったのは背中を処置をしたら痛みはずいぶん改善されました。背中が硬くなったら踵が痛くなるなんてセオリーはないけれど、異常を処置すれば体は変化します。

大事なことは急所を見つけること。急所を見つけるためには型を身につけること。そのために日々の訓練で型と体を作るのです。

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