さようなら、メイフラワー動物病院

澤田先生が亡くなった。
動物病院で漢方をやっているところがあると彼女が見つけてきてから
猫三匹、犬一匹、十五年ほどお世話になりました。
フードはいつも先生のところで買っていたから毎月会っていろいろな話をしました。
武蔵小金井のあの坂を下ることももうなくなるのかと思うと寂しい。

本当に信頼できる先生がいたから安心して犬猫たちと生活することができました。
猫の性格診断がいつも的確で先生は魔女だと思ってた。
無理な治療は絶対に勧めないから猫二匹、犬一匹を看取ったけれど
みんな在宅で最期は不必要な負担をかけないで静かに看取ることができたのは先生のおかげです。

先生もご高齢だからいつか辞めるだろうとは思っていたけれど、まさか亡くなるとは。
ご家族も本当に人生は何があるかわからないと驚いていました。

毎月フードを買いに行くときは電話をしてから行くのだけれど電話が繋がらない。
出れないときは必ず折り返してかけてくれるのに電話がない。
十年以上そんなことは一度もなかったからこれは大事だと思ったらそういうことでした。

ポストに手紙を入れていたからお兄さんが連絡をくださって最期のことを少し聞かせてくれました。
癌だったそうで、相当きつかったはずなのに我慢強いから何も言わなかったらしい。
入院したらあっという間に亡くなったとのことでした。
お墓参りも嫌いだから海に流してというのも、現役のまま亡くなるのも、ほとんど病院に掛からなかったのも、
猫が大好きで猫みたいな先生らしいなと思いました。

技術と信念とプライドを持って仕事をしている先生のことをずっと尊敬していました。
いつもいろいろな話をしてくれて勉強させてもらていたけれど、最後に生き様も教えてもらいました。


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