「先生は気もやるんですか?」とか「整体は気功もするんですか?」とお客様から聞かれることがあります。
ぼくはもともとスピリチュアルが苦手なので自分から気の話をしたり、整体の説明をするとき気に関して話すことはほとんどありませんが、気は整体の基本であると考えています。
ぼくが勉強した井本整体の井本先生の初期の本には書いてありました。ぼくが井本整体に入門したときの道場は人体力学というコンセプトがメインになっていて、気の訓練はあまりありませんでした。
でも入門前に井本先生の本を端から読んで、気は基本だと書いてあるし、「開業した人は三年は気のことを忘れている。」と井本先生が言っていたことからも気は大切なんだと思ったし、何より本を見ながらなんとなくやってみた気の訓練で自分の手から気を感じたときに気の存在を確信してしまいました。
でも井本先生の本に気のことは多人数のスクールで学ぶことはできない、少数精鋭でしか伝わらないと書いてありました。ぼくが習い始めたときの井本整体は受講者が多く数十人で勉強をしていました。それで気のことを学びたくて少人数の浜田整体研究会に参加して勉強したのです。
施術の前はいつでも自分の気を高めてから臨みます。そして施術のときは手に気を集中します。背骨を数えるときでも骨の1つ1つに気を通しながら数えるように習ったこともあります。
整体の気の考えはかめはめ波みたいに術者が発するものではなく、相手の中にある気を引き出す、高めるという考えです。だから気を相手に与えすぎて自分が消耗したり、悪い気をもらって元気が無くなったりすることもありません。
気なんて全然信じていなかったけど整体をはじめてから気はスピリチュアルでも特別な人だけが使う魔法の不思議な力でもなんでもなくて、誰にでも備わっている生き物の普通の働きというか反応だと思うようになりました。
日本語には気のつく言葉がたくさんあるのは昔の人は今の人よりずっと感覚的で感受性が敏感だったから、気を感じて言葉したのかもしれません。