自律神経は環境に合わせて働いています。私たちは自分の体は自分で動かしていると思いがちですが、自然環境の影響を受けています。
私たちは生物で自然の一部です。植物を育てるときに、もともと育った環境とあまりにも違う場所で育てると枯れてしまうように、人間も自然のリズムから大きく外れた生活をしていると心身に異常が起こります。それが自律神経失調症です。
環境の変化に体を適応させるのが自律神経の働き
自律神経は生命を維持するために必要な体温や血流、呼吸をコントロールしています。これらの働きを環境の変化に合わせて、活発に動かしたり抑制するのが自律神経の役割です。
例えば、暑くなれば体温が上がり過ぎないように汗をかくし、寒くなれば体温が下がらないようにカロリーを燃焼させて、外部の気温が変化をしても体温を一定に保ちます。
仕事や運動をするときは心拍数を上げて、状況に対応できるように体を活動モードにするし、休息するときは抑制してリラックスモードを作ります。
このように、様々な季節や生活環境の変化に体を適応させるのが自律神経の働きです。
自然のリズムより社会のリズムを優先した生活で自律神経が乱れる
生命を維持するシステムは、何億年もかけて自然環境に合わせて進化をしてきました。だから体のリズムは自然のリズムと深い関係があります。
しかし社会の環境は自然のリズムを考えて作られていません。学校も職場も時計が刻む時間に合わせて始業の時間は決められているし、空腹具合とは関係無く食事の時間も決まっています。本来は季節の変化で日の出、日の入りの時間が変わると、起床・睡眠のリズムは変わるし、活動量や食事の量によって食事を必要とするタイミングも変わります。
さらに、体にもともと備わった自然なリズムがあるし、生活習慣や年齢に適した個人のリズムがあります。例えば睡眠のリズムは10歳までは朝方が多く、10代から30代までは夜型、それ以降はまた朝方が増えると言われていますが、それにも個人差があって夜型が強い傾向の人も沢山います。
自然のリズムも、自分のリズムも無視して、社会のリズムに合わせた生活は心と体に負担をかけています。
背骨の硬直を緩めると自律神経が整う
原因がわからない心身の不調や自律神経失調症は、社会生活のリズムに体のリズムが適応できていないのかもしれません。乱れた体のリズムを取り戻し、適応力の高い体を作る方法は、環境の改善と背骨の弾力を取り戻すことです。
体の悪いところの多くは筋肉が硬直しています。背骨の硬直をゆるめると神経の伝達がスムーズのなり、呼吸や血行、消化や吸収、排泄やホルモンの分泌が促進されて自然治癒力が働きます。自然治癒力が活発な体は、病気になったり怪我をしても回復できる体です。回復力の高い体は環境への適応能力も高い体です。
整体操法は薬を使わない東洋医学です。自然治癒力を高めて不調を改善し、健康な体を作るお手伝いをいたします。病院でも原因が分からない、薬を飲んでも良くならない、慢性的な不調でお悩みの方はお気軽にご相談下さい。