整体修行日記⑥【野口整体を学ぼうと思った理由】

初めて読んだのは整体入門。すごい世界観だと思った。

整体操法の修行を始めて今年で10年目、道場を離れて文京区本郷で開業して5年目を迎えます。

これまでの修行や日々の実践を振り返り、実体験を通して感じた、整体操法の魅力や奥深さをお伝えしていきます。

井本整体や野口整体に興味のある方はもちろん、日々の健康管理やセルフケアに関心のある方々にとって、少しでも役立つヒントになれば幸いです。

目次

入門のタイミング

※この文章は『整体修行日記⑤』の続きです。まだお読みでない方は、そちらからどうぞ。

井本整体への入門を決めましたが、実際にいつから始めるかについては少し悩みました。職業訓練校を3月に終え、4月からすぐ始めることも可能でしたが、どうしても習いたい先生がいたため、しばらく待つことにしました。

井本整体の講座は、初等、中等、高等、プロ基礎、プロ講座という段階があります。初等講座の先生が、その後1年半を通して担当する仕組みです。講座が進むと他の先生の講義も受けられますが、僕は最初に習う先生がとても大切だと考えました。

東京のセミナーで体の見立てに迷っていたとき、H先生が「整体は自分の感受性を信じてやればいい」と言ってくださったことが、深く心に残っています。整体には数学のように明確な答えがなく、人間の感受性が大切になるという点が、美術ととても似ていると感じました。H先生の技術力と考え方に強く共感したため、どうしてもH先生から習いたいと思い、先生が担当するまで待つことを決意したのです。

野口整体と井本整体

入門を経っている間に他の技術を学んでみたいと思いました。井本先生の本を読んで、井本先生は鍼灸や西洋医学など幅広い分野についても学んでいたことを知ったからです。ただ、本の中で他の整体を学んだ人は手癖がついているから整体操法が身につきにくい、と書いてありました。

だから、あまりかけ離れたものじゃないほうがいい。井本整体の源流である野口整体ならば、いいのではないかと考えました。井本整体の基本的な考え方は野口整体から受け継がれていることを知り、井本整体と野口整体の共通点や違いを学ぶことで、より技術を高めることができると考えました。

整体操法の奥深さと覚悟

整体操法は自分に合っている、と感じたものの、その難しさや奥深さも感じました。道場には多くの人が通っていますが、技術レベルは人それぞれで、上手な人もいれば苦労している人もいます。美術や武術などと同じように、整体の技術も個人の力に左右されるので、誰でも同じことができるわけではありません。

特別講座に参加して、本当に難しい技術だと痛感しました。特に人の健康に関わる仕事なので、責任の重さを強く感じました。すでに30代半ばを過ぎていたし、今から普通にやっていたら身につけることはできない。整体操法を習得するには相当な覚悟と努力と工夫が必要だと感じました。

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