施術で体をゆるめてスーッとお腹まで深く呼吸が入ると「頭がスッキリした!肺がこんな上まであるなんて知らなかった!」と言われました。
猫背や腰が丸くなっている人は、肋骨と一緒に肺が下垂していることがあります。施術で体をゆるめると肋骨は本来の位置に戻り、肺も一緒に上がります。
呼吸が深く入ると頭がスッキリして視野が明るく感じる方もいます。
デスクワークは体に悪い
デスクワークをされている方で、テレワークになってますます体を動かさなくなって腰が痛くなり、動画を見たりしてストレッチをしても改善しないとのことで来院されました。
お体を見ると骨盤が下がって腰が丸くなって、肩が巻いて猫背になっています。これでは呼吸は深く入りません。
長時間座っていると腰に負担がかかります。この方の場合、在宅勤務でソファーに座って仕事をされていたそうですが柔らかいソファーは特に危険です。
おしりが沈み込んで背中が丸まってしまうので腰の力が抜けてしまいます。腰の力が抜けると背中が丸まって猫背や巻き肩になります。猫背や巻き肩になると、胸の前が縮こまって肋骨が動きにくくなり、呼吸が深く入らなくなります。
浅い呼吸は不調の元凶
呼吸が浅くなれば酸素が不足して息切れがしたり、痛みやコリの原因になるとも言われています。
呼吸が深く入ると体は大きく膨らんで、吐いたら縮みます。呼吸をすることで体は伸び縮みを繰り返しています。呼吸そのものに身体をゆるめる効果があります。
呼吸が浅いということは体の伸縮の幅が小さいということですから、自分で体をゆるめる働きは低下しています。そうなると体は硬くなり疲れが抜けず、慢性的に疲労を感じるようになるのです。
敏感な体と鈍い体
肺が上がったことを実感できるのはすごいと思います。体の感受性が敏感だから変化を感じることができるし、言葉にできるのだと思います。
ぼくは自分が施術を受けていたとき、すっきりしたとか体が軽くなったとか、変化は感じていたけれど「肺が上がった」とか「肺」を感じたことはありませんでした。
残念なことに体が鈍いと変化を感じることができません。
体が変化をしても実感がないのです。だから変わっているのに効果がないと思って通うのをやめてしまう方もいます。もったいないなと思うけど、こちらから押し付けがましく言うのも違うと思っていて悩ましいところです。
歳をとって硬いほど鈍くなるのかと思っていたけれどそうでもありません。高齢で硬いけど敏感な人もいれば、若くて柔らかいのに鈍い人もいます。88歳の方で来るたびに体の変化をいつも教えてくださる方がいて驚きます。
体の声に耳を傾ける
体のことでなくても関心がないことには鈍感になるものです。関心があるから敏感なのか、敏感だから関心がもてるのか、どちらが先かはわかりませんが、自分の体に関心を持つことが体の回復の鍵になります。
だから整体しの原では体操や熱療法などのセルフケアの方法をお教えしています。施術と合わせて自分で体操をして体を動かし、部分浴や蒸しタオルで刺激をすることで自分の体を実感できるようになります。
日々の生活や労働に追われ、インターネットから溢れ出る膨大な情報に流されて、多くの人が自分の体をおろそかにしています。
痛みや不調は体の危険信号です。無理がかかっていることを知らせてくれているのです。体の声に耳を傾けずに無理を通したり、薬で抑え込んで誤魔化していると、やがて大きな不具合につながります。
体の声に耳を傾けて無理がかかっている原因を探して取り除くのが一番大切です。体の力を引き出して、回復に向かうお手伝いをするのが整体です。
お体のこと、心のことでお悩みの方はお気軽にご相談、ご連絡ください。